読解力の学習は、単に新しい言語を学ぶこと以上の価値をもたらす
このブログ記事では、手話の学習がもたらす多岐にわたるメリットに着目し、
とりわけ読解力の向上にどのように寄与するかを探ります。
手話を学ぶことは、コミュニケーションのスキルを根本から変え、
聞こえない人々との間に新たな架け橋を築く手助けをします。
さらに、個人的な成長や職業的な機会の拡大にも繋がります。
この記事を通じて、手話学習の魅力と、
その学びが日々の生活にプラスの影響を与える多面的な方法を詳しく解説していきます。
また、手話通訳者としてのキャリアを目指す方や、すでに学習を始めている方へ向けて、
役立つ情報も提供します。
手話独学のメリットやデメリットについても触れながら、
効果的な学び方を紹介していきますので、是非参考にしてみてください。
手話を習得すると、コミュニケーションの幅が広がり、
聴覚障害のある人々との交流が可能になります。
それだけでなく、非言語的コミュニケーション能力が向上し、表現の多様性が豊かになるのです。
また、手話を学ぶことで、言語に対する深い理解が生まれ、
異なる文化やコミュニティへの敬意と理解が深まります。
この記事では、手話学習における様々なメリットを探求し、日々の学びについて深掘りしていきます。
何よりもよかったこと
手話を勉強してよかったこと
何よりも身についたこと
それは読解力です。
発信する側の人が伝えたいことが
相手にきちんと伝わるか
両者の間に誰も介在しない場合は当事者間の問題ですが
通訳が介在するとなると
良好なフィルター(あるいはパイプ)でなければなりません
伝えたいことは何か
どんな言葉を選んだらそれが通じるか
通訳者は自分勝手ではいけないのです
手話通訳士試験の国語の文章読解が難しくて
きちんと勉強しようとしたことがきっかけで
いまだに日々努力の途中です
効果は絶大で
本を読んでも
会議に出ても
通訳現場でも
得られる情報、提供できる情報の質、量が変わりました
きっかけは試験でのつまずき
私は手話通訳士試験を、4度目の受験で合格しました。
3度目には筆記試験を落とすという、
「戦いの場に行けなかった」経験をしました。
国語、特に読解力が苦手なことは自覚していたので、
書店に通っては参考書探しをしていました。
そんな時に出会った本が、
「社会人のための読解力トレーニング」後藤武士著
です。
サブタイトルが「正しく読めれば楽しく読める・理解できる」で、
まさにその通り。
自分の勝手な思いこみ「主観」でとらえていた文章を、
「客観」で読みことを覚えました。
「文章はグッチュグチュ」という章は、
具体と抽象について。
「評論分はシュコンシュコン」は、
主張と根拠が繰り返されるということ。
このようなくだけた入り口で、
何度か読んでいくと、
文章読解の問題の回答率が大幅に上がっていきました。
苦手な分野が減ったことで、
他の科目の勉強時間が増えたことも大きかったです。
読解力が上がった影響
手話通訳士試験、合格した時は、筆記と実技両方を受験しました。
前回の試験が筆記不合格だった反省から読解力を学び、
その延長で「語彙・読解力検定」(現在は行われていません)
を受験するようになりました。
・さらに読解力を磨いた。
・筆記試験の経験を積んだ
この二つは大きな影響がありました。
手話通訳士試験の筆記科目の中で、
「全然わからない。答えられない」科目がありました。
にがてだった国語は克服できたのに、
できると思った科目が「全くわからない」のです。
事前の勉強で漏れていた部分ばかり出題された感じでした。
大変焦りましたが、
結果的に回答できたのです。
私は何をやったのかというと。
読解力を駆使して、4択から正解を探すのではなく、
間違っている3つを探したのです。
この文章が正しいとしたら、この設問にたどり着くだろうか?
そのような解き方で3つを導き出します。
正解はわからなくても不正解3つを探すことで答えたのです。
手話通訳士試験は、幅広く、深く勉強しないと回答できないのが、
「難しい」「点数が取れない」ことになるのですが、
問題自体はひねくれていないようなので、
読解力を駆使して答えられたわけです。
読解力向上は余禄が付く
手話通訳者には「受容」が付きまといます。
聞き取り表現でいえば、
話者の話を「全て聞き入れる」。
それをどのように手話に翻訳するか。
そこが大きなポイントになります。
話し手の意図を超えて感情的に伝えてはいけないし、
自分勝手な解釈ではいけないのです。
その際に「客観的な」読解力で判断する必要があります。
「このお話を聞いているほとんどの人が思う受け止め方」
と、同じ翻訳をしなければなりません。
それが、読解力に目覚めた人には備わるのです。
資料の読み込みと読解力
手話通訳者に日々届けられる、
さまざまな資料があります。
当日の派遣の注意事項なども文章で届きます。
それらは、「正しい理解」で読み込まなくてはなりません。
「ん?この指示は何が言いたいのかな?」
そう思ったとき、安易にコーディネーターに聞く前に、
よく読んで想像してみることで、
解決できることもあります。
私は粗忽者なので、ざっくりと指示を読んだだけで現場へ行き、
同行者から正しい指示を聞かされて焦ることがたびたびあります。
そうならないように私は何度も指示や資料を読み返すのですが、
落ち着いて丁寧に読めばいいわけです。
どれほど読解力を勉強しても日ごろの心がけ次第で、
効果が発揮できないことは心しておきましょう。
あとがき
勉強を始めたころ、読解力のドリルを解いてみて、
絶望的な気持ちになったこと思い出します。
何しろ片っ端から間違えるのですから、
「自分は脳の配線がずれているのか?」と、
本気で落ち込んだりしました。
それから参考書を読んで、
読解力を理論的に勉強しました。
まだまだ読解力は不足していると反省しています。
読解力の奥深さを知るだけでも、
あなたの未来が変わる。
大きなきっかけになることと思います。
余談ですが、読解力を勉強してみると、
今まで読んだ本が新鮮な読みごたえをもたらしてくれます。
「本当に読んだことがあったのか、
読んだことがあったと言えるのか」
そう思うほど情報が新鮮で驚き、呆れます。
今後さらに研鑽を重ねれば、
さらに新鮮に受け止められるのかと思うと、
楽しみでもあります。