手話ができるようになりたい
ドラマや映画などで手話を目にする機会が増えています。
CMやニュースに手話通訳者が付くことも当たり前になりました。
手話通訳の現場でも、第3者的に出会う人たちから、
「手話を覚えたいんです」そんな声に触れることも多々あります。
エッセンシャルワーカーの方々にはぜひ手話を覚えてほしいと思いますし、
なにかヒントを提供できたらいいと思っているので、
この記事を書いています。
手話学習を始めたいと考えている方にとって、
独学のメリットとデメリットを理解することは非常に重要です。
多くの人が手話を学ぶ理由は様々ですが、その学習方法は大きく2つに分かれます。
一つは独学、
もう一つは専門的な機関やコースを利用する方法です。
この記事では、特に「手話学習を独学で行うメリットとデメリット」に焦点を当てて、
皆さんが最適な学び方を選択するための参考情報を提供します。
手話ができるようになりたいという気持ちが強い場合、
独学のみならず専門機関やコースを併用する方法も検討する価値があります。
専門の講師から直接教わることで、効率的かつ正確に知識を吸収することができますし、
同じ目標を持つ仲間との交流も学習の大きな励みとなるでしょう。
そして、いずれにせよ手話を学ぶことで得られる多くの可能性と喜びを胸に、
最適な学習方法を選び取る一助となれば幸いです。
手話通訳士です。
手話通訳者として20年ほど活動しています。
スポーツの指導歴が長く、数千人に指導してきました(ろう者含む)。
スポーツと医療の手話通訳経験が豊富です。
手話通訳を仕事にしています。研修や試験対策の講師もやっています。
手話を覚えたい方、勉強中の方、手話通訳者、みなさんへの、
手話に関する「活字でわかりやすいアドバイス」
を投稿しています。
メリット、デメリット、どちらもあります。
独学のメリット
・勉強時間を自由に調整できる
・本でもYouTube動画でも好きなものを選んで勉強できる
・始めるのもやめるのも自由
仕事や家事などで、固定された学習ができないという方は、
選択の余地もなく独学になるでしょう。
自分の予定に合わせて好きな時間に取り組むことができます。
教材も、YouTube動画を中心にということであれば、
手間もお金もかかりません。
とりあえず始めてみて、
さらに興味を持つようであれば独学以外の選択肢もあるでしょう。
興味が持てないようであれば、
「たまに動画を見る程度」ということもできる。
独学には自由があります。
独学のデメリット
・適切なアドバイス、指導が受けられない
・自分に合った教材に巡り合わない
・わからなくなってしまうと解決する方法がわからない
・会話する経験なしに手話を覚えると、通じるのかどうかわからない
当然ですが、独学は誰かが教えてくれるわけではないので、
わからない、できないことで行き詰まるかもしれません。
間違った覚え方をしていても、
それに気づかないことが想像できます。
YouTube動画をアップされる聞こえない方は、
みなさん「ていねいでゆっくり」手話でお話しされている印象です。
字幕がついているので、
手話がわからなくても「わかった気分」になれます。
実際に大勢の聴こえない方と会ってお話ししてみると、
その手話の速さと個性に驚くでしょう。
ネイティブの言語というのは、
なんといっても一番の教材です。
そんな、リアルな手話になかなか触れられないのも、
独学のデメリットです。
学び方の比較
独学の学び方
過去には、独学と言えば、手話学習の本を見て勉強するものでした。
いま、独学で勉強している人の話を聞くと、
YouTube動画を見ている人がほとんどです。
・聞こえない方
・手話通訳者
色々な方々が発信しています。
自分が「わかりやすいな」と思う人を登録して見続けると、
自然と身についていくと思います。
手話に限らず、
言語を学ぶ際にはネイティブから学ぶことが一番です。
手話の座学的な勉強などはさまざまな方法がありますが、
手話はネイティブ、聞こえない方の「生きた手話」から学びましょう
手話で会話ができるようになるためには、
単語を覚える必要があります。
たくさんの単語を紹介する動画というのは、
見たことがありません。
NHKのアプリや、
日本手話研修センターのホームページにある新しい手話の動画なら、
知りたい単語を動画で調べることができます。
手話検定を受けてみたい方は、
全日本ろうあ連盟の手話辞典なら、
どの単語が何級に該当するのか一目瞭然です。
ちなみに、独学ではない場合の代表的な学び方
私を含めて
手話を学ぶ人の多くは行政主催(社会協議会も)の手話講習会に通ってきました
地域によって講習回数やクラスの名前が違いますが
・初級
・中級
・上級
・通訳養成
各クラス5,6月から来年3月まで年間40回の講習。
初級で手話単語を覚えて、
中級で日常会話ができることを目指して。
上級で高度な会話、
養成で手話通訳技術を学ぶ。
そんな流れです。
これで4年かかります。
さらに「手話通訳者」を目指す場合、
何かしらの試験に合格しなければなりません。
一番ポピュラーなのが「手話通訳者全国統一試験」で、
養成クラス卒業後で1発合格で手話通訳者になる人は、
レア中のレアです。
さらに「手話通訳士」、
さらに「もっと上」を目指す人もいます。
私は「もっと上」の手話通訳者ということになります。
地域の手話講習会とは別に都道府県の講習会や研修もあります。
行政主催の手話講習会はテキスト代を自己負担で、
講習は無料というところが多いです。
あとがき
手話も日本語も、
届ける人があってこそ成り立つので、
最終的には「相手がわかりやすかったか」が大事になります。
独学といえども、
いずれは対面で「うでだめし」する必要はあります。
心配は要りません。
「手話の勉強を始めて1年目です」
という人に対して、手加減なしで話しかける聞こえない方は滅多にいません。
優しい気持ちで接してくれるので、
機会があれば思い切ってチャレンジしましょう。
これが、経験の長い手話通訳者になると、
手加減してもらえません。
初対面で、すごい速さで語りかけられるのも当然の毎日になります。
手話を学ぶと、
人と人との言葉のやり取りって大切なんだな、
それがわかってくるので面白いです。
手話は相手の目を見て話すことが重要ですが、
健聴者の我々は普段相手の目を見て話すことに慣れていません。
相手の目を見てニコッと笑った後、
相手の気持ちがほどけていくことなんて、
普段の生活ではなかなか味わっていないのではないでしょうか?
「新しい自分に出会える」かもしれませんよ。
手話に興味を持ったあなたは、ぜひ勉強してみてください。
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