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手話通訳は人と人のコミュニケーションをつなぐ仕事です。
手話通訳者の心構え、マナー意識によって、
場の「空気」「温度」が左右されることもあります。
みなさんが手話通訳者をめざした動機は、
さまざまでしょう。
しかし、現場で求められる要求に応える職務は、
手話通訳者全員が背負うものであり、
個人の手話通訳者が評価されることは、
所属する集団、さらに全国の手話通訳者に対する評価につながります。
さまざまな意味で「あなたは一人ではない」のです。
そのために私たち手話通訳者は、
倫理観を含めて「マナー」を身につけていく必要があります。
手話通訳者が身につけるべきマナーとは何か?
それを一緒に考えてみましょう。
多様なマナー
一生を無人島で孤独に暮らす人にはマナーが必要でしょうか。
もし必要とするならば、
「自分にとって許容できるかどうか」が判断基準でしょう。
大勢の人が暮らす社会のマナーとは、どのようなものでしょう。
「人と人の関係を築くために必要なもの」だと私は思います。
食事のマナーであれ、
接客のマナーであれ、
「相手と(周囲と)良好な人間関係を築くための方法」
それがマナーです。
手話通訳者に求められるマナーとは
手話通訳は対人援助です。
人と人のコミュニケーションをつなぐサービスの提供です。
プロ意識をもって対応するということは、
その場の状況を良好に進めていくことであり、
それは時代とともにレベルアップしていく
「マナー」への対応と言えるのではないでしょうか。
マナーと言っても対象者を過剰に「お客様扱い」することは違和感があります。
上下関係でもなく、一方的にお世話するのでもない、
対等の立場として求められるマナーです。
手話通訳を行う自分にはどのような気持ちが作用しているでしょうか。
- 働くことで収入を得る。生活の安定、維持ができます。
- 手話通訳を行うことで社会に貢献しているという自負を持つことができます。
- 自身のコミュニケーション力が向上します。
- その結果、周りを見渡せる、配慮できる人になる。人間力が向上します。
- 人とのつながり、出会いによって刺激を受けます。
そのような環境と、積極的にマナーを学ぶことによって、
手話通訳者は個人も集団も成長していけるのです。
手話通訳者のマナーの背景
手話通訳者にはどのような背景があって、
マナーが必要とされ、マナーを必要と感じるのでしょう。
- 秩序のある行動が求められる。
- みだりに個人の秘密を洩らさない義務がある。
- 関わる人や、その場の雰囲気に配慮した振る舞いが必要。
社会に入ると、気の合う仲間だけと付き合うわけにはいきません。
考え方が違う、世代も様々、
育ってきた背景も違う人とコミュニケーションをとらなくてはなりません。
そのような社会の中で円滑に手話通訳者として活動するために、
マナーは必要なのです。
人によって、場によって、不快とされるポイントは違います。
基準を他人において、多くの人が不快に思わないことがマナーなのです。
手話通訳者のマナーの基本
手話通訳は、日々様々な要因の組み合わせで出来上がっています。
-
- 関係者
- 依頼者
- 現場の状況
- それぞれから要求されること
- 手話通訳者のコンディション
その日の依頼者の機嫌や関係者の要望、
手話通訳者の苦手意識など、
ひとつとして同じ経験はできません。
基本的なマナーは列挙できるとしても、
すべてが普遍的に通用することはありません。
その日その場で求められるマナー意識。
そこに集まった人が不快に思わないためのマナー意識。
マナーは「求められるもの」です。
無理強いや押し付けるものではありません。
第一印象は重要
人は感情の動物と言われます。
相手を不快にさせないためには第一印象は重要です。
出会って感じた第一印象は、
その後簡単に変わることは難しいでしょう。
良い印象を与えることは、
その後のコミュニケーションをスムーズにします。
その後の関係を大きく左右します。
マナーを考える上の最初で最大のポイントです。
主なものは
-
清潔感があって場の雰囲気に合った服装・身だしなみ
-
温かい笑顔・明るい表情
-
立ち居振る舞い
-
相手との距離を縮める挨拶
どれも欠けてはいけないポイントです。
自分の機嫌に左右されずに、
いつも心掛ける必要があります。
終わりに
以上のことを個人で考えるのはもちろん、
集団でも事例検討などを通して学ぶことは大切です。
研修を効果的に設定して、ロールプレイなども取り入れるのもいいでしょう。